幼児に一年の行事をどう教える?季節と行事のつながりがわかる家庭での伝え方

ひなまつり、こどもの日、七夕、お月見、クリスマス、お正月。

幼児に季節の行事を伝えるときは、それぞれの名前や日付を一つずつ覚えるところから始めなくてもかまいません。

まずは、実際に経験した行事を思い出しながら、「そのころはどんな季節だったかな」「この行事の次には何があったかな」と、少しずつつなげてみます。

行事を思い出す → 季節と結びつける → 前後に並べる

このように一つずつつなげていくと、行事がばらばらの知識ではなく、一年の流れとして見えやすくなっていきます。

春・夏・秋・冬そのものの伝え方については、「幼児に季節をどう教える?春夏秋冬を理解する家庭での教え方」で詳しく紹介しています。

目次

行事を知っていても「一年のいつ?」は別の理解

「クリスマスは知っている」

「七夕も知っている」

「節分では豆をまくことも分かっている」

それでも、「七夕とクリスマスはどちらが先?」「節分はどの季節?」と聞かれると、迷うことがあります。

行事の名前や内容を知っていることと、その行事が一年のどこにあるのか分かることは、同じではありません。

そこで、行事を一つずつ覚えるだけでなく、実際の経験や季節の変化、ほかの行事との前後関係と結びつけていきます。

まずは実際に経験した行事から始める

最初から一年分の行事を一覧にして覚えるより、子ども自身が経験したことから始めてみます。

写真や思い出から振り返る

たとえば七夕なら、家で飾った笹や、幼稚園・保育園などで作った七夕飾りの写真を見ながら振り返ってみます。

いきなり、

「七夕は何月?」

と聞くのではなく、

「このとき何を作った?」

「どんな服を着ていた?」

「暑かった?寒かった?」

など、子どもが思い出せるところから始めます。

お正月、ひなまつり、夏祭り、七夕、クリスマスなど、家庭にある写真も使えます。

「このときは半袖だね」「コートを着ているね」と写真を見ていくと、そのころの季節を思い出す手がかりにもなります。

食べ物や飾りも手がかりにする

行事は、食べ物や飾りとも結びついています。

たとえば、

  • こいのぼり
  • 七夕飾り
  • 月見団子
  • クリスマスツリー
  • おせち
  • 節分の豆

などです。

最初から、それぞれの由来や意味まですべて覚える必要はありません。

まずは、

「これを見ると、どの行事を思い出す?」

と、行事を思い出す手がかりとして使ってみます。

実際に見たり食べたりしたものと結びつくことで、行事を自分が経験した出来事として振り返りやすくなります。

行事と「そのころの季節」を一緒に思い出す

行事を思い出せるようになってきたら、次はそのころの季節とつなげてみます。

たとえば七夕なら、

「七夕のころは暑かったかな?」

「どんな服を着ていた?」

と振り返りながら、夏と結びつけます。

クリスマスなら、

「ツリーを飾ったね」

「外に出るときは上着を着ていたね」

と、冬の記憶につなげられます。

大切なのは、「七夕=夏」と答えだけを覚えることではありません。

行事 → そのときの経験 → 季節

とたどることで、行事と季節の関係を少しずつ考えられるようにしていきます。

気温や自然の様子は地域や年によっても違うので、その子が実際に経験したことを手がかりにすると取り組みやすくなります。

行事を「点」ではなく一年の流れで並べてみる

一つひとつの行事が季節と結びついてきたら、今度は行事を前後に並べてみます。

最初から一年分すべてを並べなくても大丈夫です。

たとえば、

お正月
→ ひなまつり
→ こどもの日
→ 七夕
→ お月見
→ クリスマス

など、子どもがよく知っている行事だけから始めます。

「お正月のあとには何があった?」

「七夕のあとには何があったかな?」

と、経験したことを思い出しながら考えてみます。

ここでは、行事を正確にすべて並べられることよりも、一年の中には順番があり、季節と一緒に行事も移り変わっていくことに気づくことを大切にします。

「何月?」より先に「どちらが先?」から考えてみる

行事を学ぶときには、

「七夕は何月?」

「ひなまつりは何月?」

と聞きたくなります。

もちろん、少しずつ月とも結びつけていきます。

ただ、まだ一年の流れが分かりにくいときは、まず二つの行事を比べてみる方法もあります。

たとえば、

「こどもの日と七夕は、どちらが先?」

「七夕とクリスマスは、どちらが先?」

「クリスマスの前には、どんな行事があったかな?」

などです。

たくさんの行事を一度に考えるより、二つだけなら比べやすいことがあります。

まず前後関係を考え、そのあとに、

どちらが先?
→ どの季節?
→ 何月ごろ?

と、少しずつ情報を増やしていきます。

カレンダーで「一年のどこ?」を見えるようにする

行事の順番を考えるときには、カレンダーも使えます。

「1月、2月、3月……」と月の名前だけを覚えるのではなく、知っている行事が一年のどこにあるのか一緒に見てみます。

たとえば、

「お正月はここ」

「こどもの日はこのあたり」

「七夕はここ」

「クリスマスはここだね」

と位置を確認します。

一年を一覧できるカレンダーなら、「どちらが先か」「どのくらい離れているか」も目で比べやすくなります。

写真や、自分で描いた行事の絵を置いてみるのも一つの方法です。

分からないときは行事の数を減らす

たくさんの行事を並べると迷ってしまうときは、一度に扱う数を減らしてみます。

たとえば、

こどもの日・七夕・クリスマス

の3つだけ。

それでも難しければ、

こどもの日と七夕

の二つで、「どちらが先だった?」と比べてみます。

季節ごとに少しずつ増やす方法もあります。

一度にたくさん覚えようとするより、今の子どもが自分で考えられる量まで小さくすることがポイントです。

少ない数で分かるようになったら、そこからまた行事を増やしていきます。

写真・工作・カードも行事を知るきっかけになる

季節と行事を理解するときは、カレンダーだけでなく、写真や工作、カードなども使えます。

それぞれに少しずつ違った役割があります。

写真は実際の経験を振り返る

家族で撮った写真は、その行事を経験したときの記憶を思い出す材料になります。

「このとき何をしていた?」

「どんな服を着ている?」

と見ながら、行事と季節を一緒に振り返ってみます。

工作は行事に触れる経験になる

こどもの日にこいのぼりを作ったり、クリスマスに飾りを作ったりすることも、行事に親しむ一つの方法です。

見るだけでなく、切ったり、貼ったり、飾ったりすることで、その行事を身近な経験として残せます。

ココエデュでも、春・夏・秋・冬の季節や行事に合わせた工作を紹介しています。

作ったものをあとから見て、

「これを作ったのはいつだった?」

と振り返ることもできます。

カードは分けたり比べたりする

カードは、行事や季節に関するものを並べたり、分けたり、比べたりするときに使えます。

最初は、

「これは何?」

と名前を確認する。

次に、

「同じ季節のものはどれ?」

と集めてみる。

慣れてきたら、違う季節のものと比べてみます。

ココエデュの「季節カード」「季節のぬりえ」にも、春夏秋冬の行事・食べ物・植物・生き物などを収録しています。

行事名だけを覚えるのではなく、「これはどの季節とつながっている?」と考えながら使えます。

季節と行事が分かってきたら「なぜ?」にも広げてみる

行事の名前や季節、一年の中での位置が少しずつ分かってくると、

「どうしてこいのぼりを飾るの?」

「どうして節分には豆をまくの?」

「お月見では、どうして月を見るの?」

といった「なぜ?」にも興味が広がっていきます。

最初から行事の由来をすべて説明する必要はありません。

まずは行事を経験する。

どの季節なのかを知る。

一年のどこにあるのかを考える。

そのあとで、「なぜこの行事をするのかな?」と少しずつ広げていきます。

まとめ

幼児に季節と行事を伝えるときは、行事名や日付を一つずつ暗記するところから始めなくてもかまいません。

まずは、自分が実際に経験した行事から振り返ります。

そこから、

行事を思い出す
→ 季節と結びつける
→ 前後を比べる
→ 一年の流れを見る
→ 月や日付へ広げる

と、少しずつつなげていきます。

難しいときは、扱う行事を減らしたり、二つだけを比べたりして、子どもが自分で考えられるところまで戻ってみます。

「この次は何だった?」「そのころはどんな季節だった?」と一つずつつなげながら、一年の流れへの理解を少しずつ広げていきます。

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